まずは基本のキ
行徳は千葉県北西部にある市川市の、江戸川より南を指す広域地名です。
市川市の行徳支所管内の地域を指します。
都心まで20~30分程度というアクセスの良さから、東京のベッドタウンとして人気の地域で、人口は約16万6千人。これは市川市全体のおよそ3分の1にあたります。
都心へのメインの足となる東京メトロ・東西線は、その混雑ぶりが有名で、通勤ラッシュ時の混雑率は日本ワースト1位(注1)をキープし続けています。
JR京葉線沿いの臨海部は、工場や倉庫が立ち並ぶ工業地帯で、 アマゾンや楽天の物流拠点もあります(注2)。
一方で豊かな自然も残されており、野鳥の生息と緑地保全のために造成された「行徳近郊緑地」には、天皇陛下が皇后雅子さまにプロポーズされた宮内庁新浜鴨場と、野鳥を観察できる施設(新施設「あいねすと」は2020年10月11日開館)のある行徳鳥獣保護区があります。
また、お隣の浦安市にある東京ディズニーリゾートは自転車でも行ける距離にあり、毎晩打ち上げられる花火の音を時報のように聞いている人も多くいます。
近年は、中国や韓国、東南アジアからの外国人居住者の増加が目立ち、その数はおよそ8700人。
市川市に居住する外国人の半分が、面積でいえば5分の1ほどしかない行徳地域に集中して住んでいることになります。
(注1) ワースト1位は東西線木場→門前仲町間のピーク時間の混雑率で、199%(2017年度/国土交通省)。
(注2) 「市川塩浜駅」周辺は、現在大規模な都市整備が進められており、数年後には新しいまちが誕生する予定です。
2018年には、本塩に「行徳神輿ミュージアム」(中台製作所)、本行徳に「市川市行徳ふれあい伝承館」(市川市)が相次いでオープンし、まちをあげて「神輿のまち」のPRに力を入れています。
10:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合、翌平日に振替)、年末年始(12月28日から1月4日)
入場無料
千葉県市川市本行徳35番7号(旧浅子神輿店)、37番13号(休憩所)
TEL:(047)314-8177
また、2019年には行徳神輿にスポットを当てたイベント「しる・みる・もむ 行徳神輿」が初開催されました。
日時:2019年12月1日(日)
11:00~15:30
場所:行徳文化ホールI&I
主催:しる・みる・もむ行徳神輿実行委員会
後援:市川市、行徳まちづくり協議会
行徳の小学校では、地元の祭りについて学ぶ授業や、神輿を担ぐ全校行事などを行っている学校もあります。
学校と地域が一体となって、子どもたちに祭りの伝統や「ホンモノ」の迫力を伝えているようです。
地域のつながりの希薄化や、子どもたちの祭りへの関心の薄れなどで、祭りに参加する子どもたちが減っている昨今、このような取り組みはとても意味のあることですね。
ではなぜ行徳が神輿のまちなのでしょうか?
次ページで歴史をたどってみましょう。