2023関ケ島の祭礼(陰祭り)レポート

行徳で2023年の秋の大祭ラッシュとなった10月1週目の週末。

 

ここ関ケ島の胡籙神社は、陰祭りの年にあたるため神輿や獅子頭の渡御は行われませんでしたが、宵宮の土曜には子どもたちを集めてイベントが行われ、境内が賑わいました。

 

その様子をレポートします。

(途中かなり脱線もしていますが、あしからず。)


この秋、上妙典、伊勢宿、新井、そして五ヶ町の大祭以外に、関ケ島でも催しがあることを知ったのは、直前にたまたま見つけたこの掲示板の案内からでした。

例年どおりの神事と獅子頭展示のほかに、本年は宵宮に子どもたちを対象としたイベントを行うとのこと。

 

関係者に話を伺ったところ、関ケ島は5年ほど前に子ども会が休会となったそうで、子ども会育成会に代わって今回初めて自治会がこの催しを企画したのだそうです。

 

そういえば、本行徳四丁目も令和5年度いっぱいで子ども会を休会とするという案内が出ていました。

地元意識が薄れてきている今の時代、地域コミュニティの存続が全国的に課題となっていますが、身近なところで現実を見せつけられた気がします。

 

ん?

関ケ島子ども会が休会したということは、もしかしたら関ケ島の伝統行事「ちびっこ相撲大会」も休止となってしまったということ? 

 

コロナ禍の相次ぐイベント中止で気付きませんでしたが、そういえばここ数年、関ケ島のちびっこ相撲の話は耳にしていなかったような。

 

再度関係者に話を伺ったところ、やはり子ども会が休会となってから相撲大会も休止したそうです。

地域の伝統行事の一つが、いつの間にか幕を下ろしていたとは…。

 

ちびっこ相撲については、神社の案内板にも記載されています。

Webで検索してもあまり出てこないので、自分が行徳新聞記者時代に書いた記事を探してみたところ、見つかりました!

 

 2017年(平成29年)7月14日号の1面記事で大きく取り上げ、その歴史についても紹介していました。

行徳新聞2017年7月14日号/㈱明光企画発行
行徳新聞2017年7月14日号/㈱明光企画発行

この年と翌年は自分が当日の取材に行きましたが、それがちょうど5年前。

それが最後だったとすると、平成最後の夏に行われた第39回をもって歴史の幕を閉じたことになります。

これも時代の流れなのかもしれませんが、残念すぎます…。

 

話がかなり横道にそれてしまいましたが、そんな経緯を踏まえて今回子どもたちのためにと自治会が奮起されたことは、関ケ島をはじめ行徳民の皆様にもぜひお伝えしておきたいと思います。

 


宵宮/10月7日(土)

この日は朝から新井の宮出しと渡御、夕方から上妙典伊勢宿の御霊遷しと、大祭スケジュールがぎっしりの一日でしたが、その合間を縫って胡籙神社を訪れました。

 

お宮の前では、獅子頭がお出迎え。

(獅子頭についてはこちらの記事をご覧ください。)

オス
オス
メス
メス

この獅子頭は、まさに地元の関ケ島が誇る老舗神輿店(現在は廃業)後藤直光の作です。

アゴ寸法は一尺六寸(約48cm)で、昭和3(1928)年 に作られました。

関ケ島では獅子を台座に載せず直接持って巡行するので、耳が取れないように縛られています。

 

胡籙神社のお宮や扁額の彫刻も後藤直光作です。

大変素晴らしいので、機会があればぜひ実物をご覧ください。

(後藤神輿店については、店舗と工房を取材したこちらの記事もぜひご覧ください。)

 

さて、到着してしばらくすると、自治会長から催しの説明がありました。

今回、獅子の巡行やミニゲームに参加するとポイントがもらえ、そのポイントを使って境内の駄菓子屋で買い物ができるとのこと。

 

初めに獅子が境内を巡行します。

まずはオスの獅子から。

三本締めでスタートです。

 

一人が獅子の下に入り、左右からこれを支え、胴幕を後ろにのばしていきます。

 

「獅子の尾」と呼ばれる白い毛のついた棒?が獅子を先導し、「わっしょい!」の掛け声で時計回りにお宮を2周します。


獅子からのびた胴幕を子どもたちが持ち、

 

上下にあおりながら進みます。

音頭取りの「わっしょい!」の掛け声に、子どもたちも「わっしょい!」と続けます。

  

お宮を2周したら獅子を元の位置に納めます。

胴幕を台に巻き付けて飾るようですね。

 

続いてメスの獅子です。

こちらは先ほどとは逆で、お宮のまわりを反時計回りにまわります。

今回はデモンストレーションなのでお宮のまわりをまわるだけですが、実際の町内巡行でも、オスとメスは別々に反対方向のルートを進みます。

 

わっしょい!わっしょい!

 

両獅子のデモ巡行を終え、三本締め。

 

続いてゲーム大会です。

境内にたくさんのゲームコーナーが設置され、子どもたちが自由にまわる形式です。

 

ポイントをためたら、駄菓子と交換できます。

 楽しい企画ですね。


また、境内ではさくら会(婦人会)の皆さんが「喫茶さくら」を開店。

飲み物やフランクフルト、シフォンケーキ、ポップコーンが良心的な価格で販売されていました。

 

この後、自分は上妙典へ向かうため胡籙神社を後にしましたが、ゲーム大会はまだまだ続いていました。


イベントが始まる前は人が集まるか心配だったそうですが、時間の経過と共に親子連れが増え、境内に子どもたちの元気な声と笑顔があふれていました。


令和6年は、年度的には関ケ島の本祭りの年です。

祭りが開催されるかはまだわかりませんが、子どもたちの元気な笑顔がまた見られるといいな。



 

 

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コメント: 4
  • #1

    田中愛子 (土曜日, 20 4月 2024 15:45)

    関ケ島のおししを丁寧に取材して有難いですね!昔昔せきがしまに友人がいたので紛れて仰げあおげと表道路を大勢の子供たちでホコリを立てて歩いた懐かしさです♪
    カンゾウさんも兄弟でカラスや(多分唐臼屋)岩崎さんなど栃錦ファンで相撲に熱心だったのであの頃の行徳小はみんな強かったなぁ!畳屋さんなので土俵も本格的さ今はどうしたのかな?いつもながら貴重な記録感謝です♪

  • #2

    わっしょい!行徳 (日曜日, 21 4月 2024 08:14)

    愛子さん、いつもコメントありがとうございます。
    愛子さんも獅子の巡行に参加されたことがあるんですね。

    私が観三さんにお話を伺ったのは7年前になりますが、相撲愛をたくさん語ってくださいました。
    大会の取材当日も、関ケ島の皆さんから「観三さん」と慕われていた姿が印象的でした。

    相撲大会は、いつか若い世代が復活させてくれるといいな。

  • #3

    渋谷 康夫 (月曜日, 22 4月 2024 11:45)

    町内のお祭り懐かしいです
    詳しいレポートありがとうございます自分のわからないこともあるので大変助かりますありがとうございました。

  • #4

    わっしょい!行徳 (水曜日, 24 4月 2024 14:15)

    渋谷さん、いつもコメントありがとうございます。
    地元の方たちにとっては大切な思い出だと思います。
    今年は祭りができるといいですね。

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