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五ヶ町の宮薙祭

7月10日(日)に、五ヶ町の祭礼の4つの神社で宮薙祭が行われました。

宮薙祭とは、田植えの無事終了を感謝し、農作業がひと休みする時期に神社境内の草薙(草刈り)やお宮の清掃を行い、9月の収穫に備えるというもの。神事では、五穀豊穣と地域の平安を祈願します。

神輿を担ぐ秋のお祭りが元は稲の収穫を祝うものであったように、日本の祭礼は稲作の節目ごとに行われる「稲作儀礼」が多いということにあらためて気付かされます。

本来の祭礼日は7月15日だそうですが、こちらでは毎年その前の日曜日に神事を行っているそうです。

 

各神社では、当日の朝あるいは事前に神社をきれいにし、このときを迎えます。

船橋大神宮の神職が、五ヶ町の総鎮守社である神明社豊受大神宮からスタートし、順番に各神社をまわり神事を執り行います。

その様子をレポートしたいと思います。

 

 


神明社豊受太神宮(本行徳一丁目)

この日の早朝から、奉賛会と自治会の方たちが境内の草刈りと大掃除を行いました。

同時に神殿内では神饌の準備も進められていました。

 

神饌の並べ方は、左上位(注)で、米の原型に近いものほど上位とされるそうです(稲→米→酒→餅の順)。

この場合は、中央が稲、その左(向かって右)の三宝に米、酒、塩、水、右(向かって左)に海のもの(スルメや昆布など)、左端に野菜、右端に果物が供えられています。

 

(注)左上位についてはこちらのページでも紹介しています。


太鼓の響きで神事が始まります。

玉串奉天は代表者2名のみが行い、二拍手を全員で合わせて行いました。

※この後の各神社では、参列者全員が玉串奉天を行っていました。



八幡神社(本行徳三丁目)

続いて本行徳三丁目です。

こちらは、6月の最終日曜日に自治会員総勢113人で地域のクリーン作戦を行ったそうです。

神社周辺以外に、旧江戸川や横町稲荷、馬頭観音もきれいに掃除されたとか。

素晴らしい地域力ですね。

 

こちらの神饌は、稲がない代わりに餅がありました。

こうやって違いを見てみるのもおもしろいですね。

神事には、自治会役員と神社総代の方たちが参列されました。

神事の最後には、参列者全員でお神酒をいただいていました。

この儀式が行われていたのは、今回ここだけでした。



神明神社(本行徳四丁目)

続いて本行徳四丁目です。

こちらは、この日の早朝に境内の掃除を行ったそうです。

 

神輿庫の扉が開けられ、浅子周慶作の山車が公開されていました。

こちらの神饌は、米、酒、塩、水の入った最上位の三宝が中央ではなく左(向かって右)に来ていました。

なんでだろう?と不思議に思っていましたが、神事を見てわかりました。

神職が式の中でお酒の蓋の開け閉めをするのですが、正面からではなく横から行うためでした。

 

神事には、自治会役員と元役員の方たちが参列しました。

こちらの神社は、神社総代や宮世話人はいないそうです。


その後、境内社の水神宮でも祭礼が行われました。

前回の記事で行徳の水神さまについてご紹介しましたが、ここでも祭礼が行われていたんですね。

こちらも同時に拝見することができてラッキーでした。


余談になりますが、この神社のイチョウの木。

今年の春に大掛かりな剪定が行われたのをご存じでしょうか。

3カ月ほどでこんなに葉っぱがたくさん生えていて、びっくりでした。

すごい生命力ですね。

Before(今年の4月)

After(3カ月後の現在)



豊受神社(本塩)

最後は本塩です。

こちらは前日に、自治会役員とサポート隊の方たちとで、1日がかりで掃除を行ったそうです。

 

サポート隊とは、自治会の仕事をサポートする自治会役員OBの有志の会だそうですが、現役役員含め皆さんお若くてびっくり。

自治会役員というよりは、神輿の担ぎ手団体、といった印象です。

若い方たちで地域を盛り上げていこうという勢いを感じました。


こちらの神饌も、本行徳四丁目と同じようにお米やお酒が左(向かって右)にきていました。

やはりお酒の蓋の開け閉めは横から行っていました。

この後、境内の樹木の剪定を行うそうで、樹木伐採清祓  ( じゅもくばっさいきよはらい )の神事が行われました。

樹木の剪定の際も神事が行われるんですね。

ご神木かどうかは未確認でした…。

邪気を祓う、切麻散米(きりぬささんまい)。

先日の本行徳一丁目の水神祭や、湊水神宮祭礼の神事、神輿の御霊入れなど屋外の神事ではよく目にしていましたが、名前を知ったのはつい先日です。


こうして今回初めて各神社の宮薙祭を拝見したわけですが、普段は無人の神社が実は関係者の皆さんのご尽力によりきれいに保たれ、地域の人たちとともに神社も「生きている」んだなと感じました。

 

そしてこの日、午前中だけで6回の神事を立て続けに行われた神職さんには、心から「お疲れさまでした」とお伝えしたいです。