2023年10月1週目の週末は、行徳で3つの大祭が重なり、まさにお祭りラッシュとなりました。
これはそれらの祭りが同じ10月15日を祭礼日とし、その前の週末に大祭を行うためです。
今年は1週目(7・8日)と2週目(14日・15日)が候補となりましたが、1週目は9日㈪が祝日で連休となるため、この日を選ぶところが多かったようです。
それに加えて、行徳の祭りの中でも一目置かれている五ヶ町の大祭が2週目の予定となったため、それとぶつからないように配慮したところもあり、結果的に1週目に集中してしまったようです。
今回は、先日アップした新井のレポートに続き、上妙典の祭礼の様子を2回に分けてレポートします。
※上妙典とは、妙典八幡神社の氏子地域である現在の妙典一・二丁目を指しています。
また下妙典とは、妙典春日神社の氏子地域である現在の妙典三丁目を指しています。
※祭礼の準備の様子はこちらの記事をご覧ください。
宵宮/10月7日(土)
この日は朝から新井の本祭りと関ケ島の陰祭りをまわり、上妙典八幡神社に着いたのは16時。
ちょうど宵宮が始まった時間です。
境内の参道には提灯が並び、祭り仕様となっています。
(この提灯は翌日の本祭りには外されます。)
上妙典のお囃子は、妙典囃子保存会さん。
お囃子屋台の提灯の灯りが、宵宮らしい風情を醸し出していますね。
今回注目したのは、画面右端に写っているこれ。
剣鉾です!
行徳の祭礼で剣鉾を見たのは、以下の3神社のみのような気がします。
ちょうど今年祭礼を行った3社ですね。
もしほかにもあるようでしたら、ぜひこちらから教えてください。
五ヶ町ではこれを「守神剣」と呼んでいるので、それが一般名称なのかと思っておりましたが、「守神剣」で検索してもほとんど出てこないので、五ヶ町特有の呼び方なのかもしれません。
…と思ったら、新井でもそう呼んでいるようです。
では行徳共通の呼び名なのかと思ったら、上妙典では、特に認識されている呼び名はないようで。
調べてみたところ、一般名称としては「剣鉾」と呼ばれ、神輿を先導し、神輿が通る道を清める意味があるそうです。
(ほかの呼び名で呼んでいるという方がいらっしゃいましたら、こちらから教えてください。)
上の写真を見てわかるように、上妙典の剣鉾は、五ヶ町のと形が似ています。
歴史の古い五ヶ町の守神剣(詳しくはこちら)を模して作られたのかもしれませんね。
昔はこれに八幡様の旗をかけて神輿を先導していたそうですが、今は旗が無くなり、また渡御の人員にも余裕がないので飾るだけになっているそうです。
剣鉾が今も渡御で使われているのは、五ヶ町だけです。
話がそれてしまいました。
元に戻しましょう。
まずは拝殿で、宮世話人と自治会関係者出席のもと神事が行われます。
途中で神輿もお祓いします。
拝殿の外では、青年会とお囃子会の皆さんが静かに一連の神事を見守ります。
境内は厳粛な雰囲気に包まれています。
この後、境内の灯りをすべて消して御霊遷しが行われました。
御霊遷しは撮影禁止のため写真はありませんが、まだ日没前で明るく、「御霊遷しは真っ暗な中で」というイメージとは少し違ったな。
御霊を遷し終えると、再び灯りがつき、神事が続けられます。
祝詞の奏上に続き、
関係者各代表が順番に玉串を捧げます。
その間に日も落ち、すっかり暗くなりました。
神事を最後まで見届けた後、伊勢宿の御霊遷しを見るため大急ぎで伊勢宿豊受神社へ向かいました。
本祭り/10月8日(日)
この日は朝から関係者の集合写真を撮影させていただいたので、前日の新井同様、宮出しの最初から見せていただきました。
まずは大神輿。
「チャチャチャ、チャチャチャチャ、チャ」という独特の三・四・一の手拍子「行徳打ち」でスタートし、
境内ではもまずに、そのまま宮出しとなりました。
写真では普通に担いでいるように見えますが、この大神輿は、推定1トンともいわれる行徳一重い神輿です。
昔はずっと2点棒で担いでいましたが、今は担ぎ手の負担を考慮して担ぎ棒を増やし4点棒で担ぎます。
ただし4点棒では狭い参道を通れないため、広い通り(旧成田街道)に出るまでは2点棒のままです。
神輿が通る道を榊でお祓いし、塩で清めながら進みます。
広い通りに出て、
このまま、御仮屋であるオアシス妙典まで運び、
一本締めで神輿を置きました。
宮出しです。
この神輿を祭礼に出すのが初めてということは、この祭礼で女性が神輿をもむのも初ということ。
上妙典の祭礼の新しい歴史の幕開けとなりましたね。
オアシス妙典の前で再びもみを披露し、
こちらも一旦神輿を置きました。
中神輿に続いて子ども神輿も宮出しされ、もみを行いました。
この間に大神輿は担ぎ棒を増やしていました。
さてこの後、下妙典との地境で、地境式が行われます。
地境式とは、本祭りの渡御の前に、上妙典と下妙典両町の関係者があいさつし、杯を交わす式典です。
そこに中神輿も並べるため、担いで移動します。
このときも、榊とお清めの塩が先導します。
神輿が初めて通る道は、必ずこうしてお祓いし清めるそうです。
地境に着きました。
上妙典・下妙典の関係者らが顔を合わせ、地境式が始まります。
両町代表のあいさつの後、
杯を交わし、
一本締めを行います。
この一本締め。
上妙典は既出のように三・四・一の行徳打ちですが、実は下妙典は「チャチャチャ」3回の最後に「チャ」がつく一般的な一本締め。
両者の作法が違うため、手拍子がうまく揃わないというハプニングがありました。
同じ妙典のすぐ隣の町なのに、文化の違いを感じた瞬間でした。
さて、この後はいよいよ渡御の開始です。
が、長くなりましたので、今回はここまでとします。
(上妙典の祭礼レポート②に続く)
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コメントをお書きください
渋谷 康夫 (月曜日, 29 1月 2024 15:02)
厳かな中にも迫力があります東京のお祭りにも行ったことがありますがやはり同じように迫力があります皆さんお祭りを楽しんでいるのは良いことですね。
わっしょい!行徳 (月曜日, 29 1月 2024 17:26)
渋谷様
いつもコメントありがとうございます。
お祭りは見ている方も元気をいただけますね。