神輿の担ぎ方

行徳の祭りには、大きく分けて2つの神輿の担ぎ方(注)がありますが、いずれも「行徳揉み」と呼ばれるこの地域独特の揉みを入れるのが特徴です。

「音頭取り」とよばれる人の指示や合図によって進行されます。

 

(注)行徳では神輿を担ぐことを「揉む」、担ぎ手のことを「揉み手」というのが正式とされていますが、このサイトでは後述する「行徳揉み」の説明と区別するために、一般的な用語として「担ぐ」「担ぎ手」などと表記しています。

 

■基本の担ぎ

白装束姿の担ぎ手たちが、「わっしょい!」の掛け声で、神輿を揺すらずに前進し、要所要所で「行徳揉み」と呼ばれるこの地域独特の揉みをはさみます。

基本的に神輿の渡御は女人禁制とされていますが、独自に女神輿を出すところや、時代の流れで男女混合を始めたところもあります。

11の祭りのうち8つがこれに分類されます。


■江戸前担ぎ

東京ではもっともスタンダードな「江戸前担ぎ」を行う祭りが行徳にもあります。

半纏を着た担ぎ手たちが、笛の音に合わせてリズミカルなステップを踏み、「エイサ」「ソイヤ」など江戸前の自由な掛け声で神輿を揺すりながら前進します。

その中にも要所要所で「行徳揉み」をはさむところが行徳ならでは。

お隣・浦安の揉みに近い形になりますが、行徳の揉みならではのこだわりもあるそうです。

担ぎ手は男女混合です。

 

2つの祭りがこれに分類されます。

  ・新井の祭礼

  ・相之川の祭礼(準備中)


■基本の担ぎ&江戸前担ぎ

「基本の担ぎ」と「江戸前担ぎ」を同時に見られるイベントもあります。

行徳最大のイベント「行徳まつり」では、両神輿の行徳揉みの共演や、2基連ねてのパレードが最大の見どころとなっています。

  ・行徳まつり


基本の掛け声

基本の担ぎ方の掛け声は、「わっしょい!」です。

語源は諸説あるようですが、「和を背負う」「和を生じる」など、「みんなの気持ちを一つにしよう」という意味があるそうです。

とても素敵な言葉なので、当サイト名にも使っています。

 

このほか、音頭取りの掛け声に「ためろ」(今の状態を保ての意味)、「まわれ」(時計回りに回れの意味)があります。

行徳締め

行徳の祭りで使われる手締めに、「行徳締め」があります。

一般的な三・三・七の三本締めとは異なり、「チャチャチャ、チャチャチャチャ、チャ」の三・四・一の手拍子で三本締めを行います。

この手締めは昔の塩場師の手締めだそうで、「上妙典の祭礼」や「五ヶ町の祭礼」で受け継がれています。