市川市立行徳小学校では、3年生が「総合的な学習の時間」の授業で、地域の伝統文化である祭りや地場産業の神輿について学んでいます。
関係者をゲストティーチャーに迎えて話を聞いたり、行徳ふれあい伝承館や行徳神輿ミュージアムなどの関連施設の見学に行ったりと、地域と連携しながら学びを深めています。
その学習のまとめとして、11月2日㈯に「おみこし集会」が開かれました。
この日はあいにくの雨のため、校庭ではなく体育館で行われました。
今年のスローガンは「話輪和笑(わわわわ)っしょいおみこし集会~伝とうをうけつぐ祭り~」。
スローガンに「伝統を受け継ぐ」というフレーズが出てくるのが素晴らしいですね。
これまでの学びの成果なんでしょうね。
会場には手作りの提灯がたくさん飾られ、祭り気分を盛り上げています。
行徳の祭りの伝統的な衣装である「白装束」を白いビニールで手作りするのは、この集会の恒例。
赤い団扇も手作りで、「祭」の文字と、その裏には「わっしょい」や「心を一つに」など思い思いの言葉が書かれています。
おかめやひょっとこのお面は、これまで画用紙で作られていましたが、今年は張り子の本格的なお面にバージョンアップ。
紙粘土で土台を作り、和紙(半紙)と新聞紙を重ね貼りして作るそうです。
とてもよくできていますね。
そして今回用意された神輿は、地元の神輿店・中台製作所の子ども神輿2基です。
学校で本格的な神輿を揉めるのも神輿のまちならではですね。
神輿が本格的なら、お囃子も本格的です。
地元妙典と本塩のお囃子の皆さんが、この行事に毎回協力されています。
神輿もお囃子も大変贅沢なことですよね。
初めに校長先生が、それぞれの神輿に御霊入れを行います。
ここでの御霊は、子どもたちが家族や友達の健康や幸せを願い、その願いを紙に書いてクラスごとにまとめたもの。
子どもたちの願いを載せた神輿を揉むというわけですね。
2階ギャラリーでは、2年生が見学していました。
来年は君たちの番ですね。
こうして伝統が次の代に受け継がれていくわけですね。
さて、いよいよ神輿を揉みます。
2クラスずつ2基に分かれてスタートです。
こちらは神輿を天に高く差し上げる「さし」とよばれる揉み方です。
天の神様への感謝を表しています。
神輿を地面すれすれまで下げ、時計回りに回転する「地すり」です。
地の神様への感謝を表しています。
キツい体勢ですが、頑張っていますね。
そして神輿を高く放り上げる「放り受け」です。
これを楽しみにしていた子どもたちも多いようです。
うまくきまると気持ちいいですよね。
「わっしょい!」の声援を送ったり、
おかめやひょっとこと一緒に「ばか面踊り」をしたりと、神輿を揉んでいないときも思いっきり楽しんでますね。
祭囃子も終始響き渡り、会場全体が大盛り上がりです。
揉み終了後は、行徳締めでカッコよく締めました。
クラス代表児童の感想の発表では、「地域の皆さんにいろいろ教えていただいて感謝しています」「今まで勉強してきたので今日はとても楽しかった」「一番楽しみにしていた放り受けが成功してよかった」などの声が聞かれました。
そしてゲストティーチャーの中台氏より、この度市川市市政施行90周年の記念事業の中で「行徳の神輿文化と祭礼」が市川市の無形民俗文化財に指定されたとの発表があり、会場が拍手に包まれました。
中台氏は「これはみんなの住んでいる町で自慢すべきこと。これが無くならないよう、今の気持ちを忘れないで」と子どもたちにメッセージを送りました。
終わりの言葉では、代表児童が「これからも行徳の町の伝統を受け継ぎ、大切にしたいと思います」と締めくくりました。
スローガンも達成でき、100点満点の集会となりました。
※この記事は、小学校に許可をいただいて掲載しています。
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